このところ体癖、という人の体格や仕草から、性格や思考回路、感受性の在り方を観る方法論にハマっている。
野口晴哉というエラい整体の先生が、優れた直観と長年の経験で確立したメソッドなのだが、
動画で多種多様な人物を見る機会がある現代、
3Dモデルが見分けがつかないほど人間をトレースできるようになった現代で、
誰でも数多く上質なサンプルに触れられるようになった。
競技人口が増える土壌が整って、これから伸び代が大きく期待できる分野という気がする。
精神科医の名越康文がyoutubeにたくさん実況動画を上げているので、見取り稽古のし放題でうはうはだ。
そんなわけでこのところ、人間を観るたびに何種的なのかアタリをつけてみるのだが、
今日テレビで見たこの人、ものすご典型的な8種体癖のエピソードでおもしろ過ぎた。
名越康文レベルになれば顔を見ただけで何種か判るんだろうけど、
自分だとまだ、頭脳型や呼吸器型ではなさそーだな~、
バストアップのとき、首・肩・背のラインに力が入ってる感じ?みたいなものがないな~、という絞り込み程度なのだが。
この海苔漁師さんは、50歳でピアノを始めて超絶技巧曲の「ラ・カンパネラ」を修めたことで数年前にも話題になった。
聞いてみれば解るけど、ただ楽譜をなぞるのではなくて、なかなかに「聞かせる」一曲になっている。
聴衆を惹きこめる情感やクオリティがある。(ただしほんとにラ・カンパネラだけ)(他の曲との落差もおもしろい)
今回メディアに取り上げられているのは、フジコ・ヘミングと共演したということでだった。
インタビューを聞いていくと、この人のモチベーションはふたつあって、
ひとつは奥さんの「できるわけがない、絶対無理」という態度への、「なにくそ絶対やってやる」という反発、闘争心。
ふたつめは、フジコ・ヘミングへのリスペクトだ。
捻れ型・泌尿器型というのは、勝ち負けが感受性の中心のファイターなのだが、
陽の7種は「勝ちたい」と思うのに対して、
陰の8種は「負けない」と思うときにこそポテンシャルを発揮するという。
7種の闘争心は集団のなかでトップでいたいという親分気質なんだけど、
8種の闘争心は特定の誰かに負けたくない、という気持ちなので、
実際の隣人を対象に闘争心を燃やすとトラブルになりやすいが、
歴史上の偉人などを目標にするとどこまででも頑張れる、という。
フジコ・ヘミングのような世界的ピアニスト、雲上の人を目指したこと、
ピアノの先生である奥さんに反発して、習うのではなく動画から独学していったこと、
この人の成功談は、8種体癖にばっちり合致している。
一日八時間、ひたすらにラ・カンパネラだけを弾く、十年でもそれを続ける。
という驚異的な粘りというか、効率度外視のネチこさも捻れ型のやつだな。
普通は飽きるだろうに、このタイプの人は飽かず倦まず弛まずってことができるという。
東北の百姓みたいな気質(偏見)。
そしてそーすると、この海苔漁師のおじさんは、
鬱々すると考えなしに突飛な行動をしちゃう人で、
運動すればするだけストレス解消できちゃう脳筋な人で、
イビキがうるさいんだろーなとか、
話のスケールを盛りがちなんだろーなとか、
頻尿・帯状疱疹・痛風・白内障あたりの病気にかかりやすいかもとか、
粘り強いようでいて、あるところですごく弱くてポッキリ折れちゃうようなことがあるかもとか。
体癖からそういうことまで想像できていくわけだが。
なんていうのかな。
やっぱ人間、向き不向きがあるっていうけど、
その向き不向きがどこにあるのか、自分にはどんな時に最大の力が出せるのかって、
もし総当たりで試してたら人生が80年やそこらじゃ足りないかもしんないわけで、
この海苔漁師ピアニストさんは50代にして自分を輝かせる道に出会えたわけだけど。
そして成功してから振り返ってみれば、海苔の生業やパチンカス時代に培ってたものも必要だったことになるんだろうけども。
ん~。
あ、そうそう。
こないだからハンターハンターを読み返してみたんだけど。
やっぱアレのおもしろさって念(ネン)の能力に依るところが大きいなーと改めて思った。
ドラゴンボールの気や、ジョジョのスタンドをはじめ、オーラや念みたいなものはジャンプ界隈ではよくある設定なんだけど、
冨樫義博の凝り性で天才なところで、念能力は6つの系統に分かれる。
自分がどの属性であるかは、生まれ持ったものと生育環境的なものの両方によって決まるという。
興味深いのは、能力の方向性と性格・人格には深い関連があるということだ。
もうね、少年誌育ちの自分はこういうの大好物。
コミックを何度も読んで、どのキャラがどの能力かとか、すごい集中と興味で覚えちゃう。
男の子的な感性ってそういうもので、遊びながらポケモン151全種全属性とかフツーに覚えるよね。
この手のパラメータを覚えてしまう能力で以てすれば、体癖メソッドを修めるに至るのも必定。
このウィキがいわば水見式なわけよ。
強キャラ時代のヒソカのように、相手のことをずばっと見抜く能力。
漫画のなかのこと、絵空事と思っていたものが、リアルで使えるとかバイブスぶちアガってドーパミンがドバる~。たーのし~。
っていうかこれは、
冨樫義博による人間観察が、野口晴哉とごく近いレベルにあるってことだと思う。
優れた観察や洞察から得た、人間についての、ある真理。
天才には同じ世界が見えていて、同じインスピレーションが訪れていて、
冨樫は漫画にそれを活かして、野口晴哉は治療に活かしたっていう。
そういうことなんだと思う。
だから、名前は違っても体癖と念には共通するものがあると解る。
用語が違うだけで、同じエッセンスについて語っているのだ。
強化系(ゴン)と放出系(レオリオ)は肚のチャクラの本能タイプ
変化系(キルア)(ビスケ)はハートのチャクラの感情タイプ
具現化系(クラピカ)は頭のチャクラの思考タイプ
おおよそこういう図になると思うね。
復讐の義に生き、頭脳派のクラピカは1種
友達が欲しくて、どこまで本気かわかんないコのキルアは4種
可憐な少女と筋肉ダルマの両面性のビスケは6種
ゴンは頑固で、カイトの件で心が折れるあの感じ8種
レオリオは喧嘩腰なのに面倒見いいから9種
ざっとそんな感じっぽいので、このように配置。
特質系は特殊といいつつ、
既出の特質系能力がクロロ(他者の能力を盗む)ネオン(他者を占う)パクノダ(他者と記憶をやりとりする)メレオロン(他者から見えなくなる)など、
今のところほぼ他者との関係性において何かするという能力なので、
感情・哺乳類脳・他者との関りを求める感受性・アナハタの位置に置いた。
エンペラータイムというチートをアリにするために特質系は特殊ってことにしてるのか、
作者の至高とする価値観がそこにあるのかも。
操作系はルールを課すもの、という解釈で2種の位置に入れといた。
いや、それでだ。
長い前置きになったけど、つまり何が言いたいかっていうと、
念で言えることは、体癖においても言えることなんだよ。
念を教えてくれる師匠たちの言葉、
まず自分の感受性の型を知り、自分に合った能力を伸ばす。
自分の属性から遠い能力を修得しようとすると、容量の無駄遣いになる。
かといって自系統に偏らず、隣接する能力も伸ばしていくと自系統の修得にも良い影響がある。
理想は山型にバランスよく鍛えること。
これはものすごい貴重な教えだと思うよ。
ほんっっとそう。
闇雲に、手当たり次第に頑張ればいいってもんじゃない。
生まれ持った肉体に備わる特徴に適い、心の求めるものに適う、そんな条件を満たす道はおのずと定まってくる。
そこを行けた時、人は生まれてきた歓びを感じ、最大のパフォーマンスを発揮できるのだ。
海苔漁師ピアニストは、日々の様々な出会いの中から、自身の感受性に合うものを掴むことができた。
至福を追求し、己の究めるべき道を歩むことができた。
それはほんとうに素晴らしい、幸運なことだ。
しかしその幸運は、転がり込んできた偶然なのか、手繰り寄せた必然なのか。
人生における幸運を、才の開花を、生の成就を、限りなく必然にしていく。
そういうことのために学んでいけたら、と思う。
というか、自分のような頭脳型1種体癖からしたら、学ぶことそのものが快なんだけどねwww
念を修得するなら具現化系だぜ!
具現化か・・・、翼を創って空とか飛びたいな・・・。
とかそんな空想をしてると頭脳型は元気が出るという。
やる気の出し方、というのも十人十色であり、各人の体癖にあったものがある、という話なのだ。
大義を掲げるとやる気が出る人もいれば(頭脳型)
不安をバネに高く飛ぶ人もいる(呼吸器型)
抗い戦うことで心を燃やす人もいれば(泌尿器型)
何かを世話していれば力が湧いてくる人もいる(生殖器型)
身体の使い方から、自分のタイプを知ることから始めてみてはどうだろう、効率いいと思うよ。
片山洋次郎の本には体癖が診断できる詳しいエクササイズが載ってる。
いや、効率を気にするのは頭脳型や前後型だけか。
海苔漁師ピアニストみたいなタイプの人は、理屈を学ぶより直感でいったほうが人生に必要なものを得られる。
エクササイズや瞑想で心と体を整え、
野口晴哉のいうところの、
あらゆる作為を手放し、
生命の知恵に任せきった無心、
気を集めて心をひとつにする「天心」
その境地こそが全てに通じる基本であり至高なんだな。
ブログに体癖というカテゴリを追加したので、これからもちょいちょい書いていきたい。
そうなると目標は10種をコンプリートすることだが、そこは巡り合わせに依るところが大きいので、
皆様どうか、それらしい人物が紹介されてたらご一報頂けるとありがたいです。
芸能人とか意外と難しいんだよね~。多才だったり幾重にも自分を演じてたりして。
海苔漁師ピアニストみたいに、話題になった一般人みたいな例は解釈しやすいんじゃないかな、と今回思った次第。