こないだの一挙配信のときのチャットのリプレイも見れるだと・・・。
もう一回見るしかないな。
熱心なファンが多くて考察や小ネタが投稿されるのも面白かった。
全話ぶっとおしで見ると、
女性の扱いというか、女というテーマが変遷していくのが感ぜられるところだ。
化け猫では、花嫁タマキは男どもの食い物にされながら、復讐さえ思いつかない。
無垢ともいうし、無力ともいえる。守られる以外に生きるすべのない段階の女。
座敷童では、母性、母になる覚悟、夫の助けがなくとも子に責任を負う。守られるのではなく、守る側に立つ女。
海坊主では、無償の愛とも盲目の愛とも。我が子ならどんな子でも可愛い母の愛、推しのためなら死ねる。ダメンズに尽くして全てを捧げてしまう女。
のっぺらぼうで、自立。親の条件愛による洗脳に気がつき、自分の意志でどこにでも行ける、どうとでも生きていけるという、自分自身への信頼を回復する。
鵺、では化け猫と逆に、男どもを虜にし、食い物にする魔性の女。
そして最後の化け猫では、最初の化け猫と同じ登場人物が用意される。
あてはめていくと、花嫁タマキは、新聞記者節子のポジションになる。
男社会で男に負けない能力を発揮する女。さらに女としても最先端のモダンガール。
中居のような旧態依然の女、タマキのような女を惨めだと見下す女。
なんつーかこう。
親に守られて育った箱入り娘が、男に騙され捨てられ、社会の荒波に揉まれつつ、
偶像を愛したり、期待を裏切られて苦しんだり、やられたぶんはやり返したり。
無力だった自分を嫌悪し、それを他者に投影してみたり。
泥臭くもがきながら人間性を陶冶してく過程を見ているような?
女性の精神の段階的発達において、母になることがゴールでなく、むしろその先のほうが長いというのも観察が深いところだ。
各話ヒロインに託された、監督の中の女性像が成長していくのを見ることができるというか。
描きながら監督も成熟しているのが解るというか。
作品を通して作者の認識が進み、テーマが発展していくのを見るのは快いものですな。
女と、妖と、猫と。
それらはみな闇の眷属であり、親和性の高いモチーフなんだよな。
正しく命題を整え、正しく問うから、答えはおのずと導かれるというか。
それがまさにアートの本質だと思うのだ。
過去記事
モノノ怪ろくなグッズねぇな~。
劇場にあわせて商品展開がほしいところ。
個人的には、薬籠に入った天秤ちゃんとお札セットが欲しい。
あと、化け猫のケットシーっぽいあの服ほしい。うちの猫に着せたい。